かれこれ、約40年前、HOYA(レンズメーカー)が遠近両用メガネを、故別当監督を起用してバリラックスⅡの宣伝をテレビで頻繁にやっておりました。以前からの遠近両用メガネは境目があるレンズでした。境目のない遠近両用としてHOYAが売り出そうと躍起になっておりました。高度成長を迎える時代には先見の明があったと思います。

残念ながら、その当時のバリラックスⅡは今から思えば設計もまだまだ未熟でした。宣伝の効果で話題にはなりましたが、クレームも多く、他のレンズメーカーからメガネ店に評判が良くないから取り扱わないように叩かれ小売り店からも敬遠されました。

他のレンズメーカーも、メガネの小売店も、階段が危ないとか、ふらふらして船酔いのような感じで良くないと、しかし、努力不足で、お客様の将来にとって良い商品にチャレンジせずに売り易い無難な販売に従事しておりました。今となれば、累進レンズ(境目のない遠近両用)はHOYAの一人勝ちになっています。

当時、当社は倉敷で一店舗でしたが、将来、境目のない遠近両用が主流になると確信して取り組むことにしました。店の閉店後HOYAのスタッフとよく勉強会をしました。それによって、視力の測定のあり方、お客様からのお聴き取りの大切さ、レンズの加工技術、フィッティング等の基礎がその当時に出来てきた思います。

残念なことに、メガネ業界、メガネ小売店も反省しないといけません。団塊世代も定年になり高齢社会となりましたが、老眼人口は大変な数ですが、累進レンズの使用率は余りにも少ないです。お客様にとって本当に便利で見えることの提供を、豊かなライフスタイルを提供できるのに横着をしすぎてきました。価格だけの商品になってしまいましたようにお客様から見えるようになってしまいました。

バリラックスⅡのころからすれば素材も設計も技術も格段と進歩し、ユレも感じにくく、見易さもバリエーションが増えており、岡山、倉敷の老眼の方に是非、豊かなライフスタイルを送っていただけるようメガネを提供させていただきたいと思っています。

メガネは毎日使います。なければ困ります。身体の一部です。見えることのありがたさをしってればこそ本気で取り組む商品だと誇りに思っております。この仕事はお客様のお喜びを提供出来る仕事と感謝しております。

岡山、倉敷、総社と9店舗しかありませんが、お店の近くのお客様に一人でも多くの方のお役に立てるメガネ店として存在し続けれますことをお約束いたします。